香十徳(こうじゅっとく)

一休宗純によって書かれた香十徳というものです。

感格鬼神 清浄心身(感は鬼神に格り、心身を清浄にし)
能除汚穢 能覚睡眠(能く汚穢を除き、能く睡眠を覚し)
静中成友 塵裏偸閑(静中に友と成り、塵裏に閑を偸すむ)
多而不厭 寡而為足(多くして厭わず、寡くして足れりとす)
久蔵不朽 常用無障(久しく蔵えて朽ちず、常に用いて障り無し)

一 感覚が研ぎ澄まされ
二 身も心も清らかにし
三 よく穢れを取り除き
四 よく眠りを覚まし
五 静けさの中にやすらぎを得
六 多忙時にも心を和ます
七 多くとも邪魔にならず
八 少なくても十分に足りる
九 年月を経ても朽ちず
十 常用しても障りはない